応募の前に「建設コンサルタント」は何をする仕事なの?

建設コンサルタントという業種を、この業界の外でご存知の方は非常に少数だと思います。何か怪しげな仕事のような印象で見られることもしばしばです。これからご紹介するお話しで、この業界と当社への理解が深まれば幸いです。

さて、建設コンサルタントとは簡単に言うと「土木・建設に関する調査・設計・助言などを行う」仕事です。土木・建設は概して大きなものであり、それゆえ多くの専門分野の集合体となります。手のひらサイズの建造物や一人で行う宅地造成などはあまり聞かないわけです。この多くの専門分野のうち、測量等の調査や設計など、工程のごく初期段階や施工管理を担うのが我々建設コンサルタントです。

そもそもなぜコンサルタントなどという名前がついているのかというと、明治から続く日本の土木技術の歴史が影響しています。文明開化の時代、近代化を進める日本は、ダムや鉄道など、西洋諸国に追いつくためにインフラ整備を急速に進めました。しかし、そのような近代インフラを建設した経験がなかったため、日本だけでは測量調査も行えませんし、設計も施工もできませんでした。そこでフランスやアメリカなど、当時進んだ技術を持っていた海外からお雇い外国人と呼ばれる技師を呼び、設計者として、また土木政策の助言者として活用しました。その後、日本国内でも技術の蓄積が行われ、お雇い外国人に変わる人々が現れ、それが私たち建設コンサルタントの始祖となりました。このように、助言者として生まれた仕事であるため、コンサルタントという名前で呼ばれています。現在では建設コンサルタントの仕事も多岐にわたり、各企業それぞれ業務内容が異なるようになっています。

ではカツミテクノの仕事がどういうものであるかといいますと、設計、調査、申請業務が中心的な仕事となります。土地に建築物などを建てる前に必要な工程を担当しています。建設工事は基礎工事から始まると考えている方もいるかもしれませんが、そうではありません。建設前に、どのような形の土地なのか正確に測量しなければ建築図面を引くことはできませんし、斜面があれば崩れないよう擁壁設計が必要になります。川があれば橋を設計しなければなりません。法令に適合するために必要な工事もありますし、そのための複雑な申請も行う必要があります。複雑な申請業務はしばしば批判の対象になりますが、誰もが平等に土地を活用できるためには、透明性の高い手続き制度は必要です。私たちはこのように建設工事が始まる前の仕事で、さらにその中の設計、調査、申請などを行っています。目立つ仕事ではありませんが、人々がその土地のことなど意識しないで、当たり前に暮らせる社会を維持するために必要な仕事です。人々が集う場所には必ずその場所を作った人がいます。私たちの仕事はその最初の一歩にかかわる仕事です。